「えり?何、言ってんの?」
澪の声が震える。
「……えりと稚尋の過去」
顔を強張らせる澪に、瑛梨奈は平然と答えた。
「学校、裏サイトも?」
「そう。澪から友達も、えり以外なくしてやろうと思ったの……で。今は皆澪に近づかない」
「そ、んな」
なんで。
大好きだったのに……。
ずっと……親友だって、思ってたのに…………。
全部、仕組まれてた事だったの……?
「えり……」
澪が名前を呼んだ瞬間、瑛梨奈が立ち上がった。
「呼ばないで。えりの名前」
澪を見る瑛梨奈の瞳は、氷のように冷たかった。
そこに、以前の笑顔は見られなかった。