昨日サリエに会計を教えてもらったからといって、1人でさばける人数ではない。


焦っておつりを取り落としたり、買い物袋が破れてしまったり。


「ローズ、会計はゆっくりでいいよ」


お客さんの1人がおかしそうに笑いながら、そう言った。


商品から顔をあげてみると、待たされていることに怒っている客は誰もいない。


むしろ、もうちょっと長くこの店にいたいと思っているようで、ローズは胸が熱くなった。


「ありがとうございます」


深くお辞儀をして、ローズは再び会計と格闘を始めたのだった。