☆☆☆
数週間後。
トクイアン王国は、街人たちの手により完全に幕を閉じた。
王であるトクイアン本人は金も権力も失った。
そして、ここはアリムの家。
「ローズ、店番を頼む」
「えぇ。いいわよ」
ローズとアリムは妹のサリエを交え、3人で暮らすこととなった。
2度も自分を助けてくれた青年。
王子じゃないけど、お金も、権力もないけれど。
姫には似つかわしくない人だけど。
それでも、ローズはずっとこの街で一緒に暮らせていけたらと思っていた。
自分の父親のこと、母親のこと、魔女のことが気にならないわけじゃなかった。
どれだけ冷たくても、どれだけ無関心でも、両親だから。
ローズは店の茶色いエプロンをつけて、カウンターに立った。
窓の外から、店の様子を気にするホワイトの姿。
「大丈夫よ! 昨日サリエにお会計の仕方を教えてもらったから」
数週間後。
トクイアン王国は、街人たちの手により完全に幕を閉じた。
王であるトクイアン本人は金も権力も失った。
そして、ここはアリムの家。
「ローズ、店番を頼む」
「えぇ。いいわよ」
ローズとアリムは妹のサリエを交え、3人で暮らすこととなった。
2度も自分を助けてくれた青年。
王子じゃないけど、お金も、権力もないけれど。
姫には似つかわしくない人だけど。
それでも、ローズはずっとこの街で一緒に暮らせていけたらと思っていた。
自分の父親のこと、母親のこと、魔女のことが気にならないわけじゃなかった。
どれだけ冷たくても、どれだけ無関心でも、両親だから。
ローズは店の茶色いエプロンをつけて、カウンターに立った。
窓の外から、店の様子を気にするホワイトの姿。
「大丈夫よ! 昨日サリエにお会計の仕方を教えてもらったから」