☆☆☆
地下室に閉じ込められて一週間以上が過ぎていた。
1日3食運ばれる食事のおかげで、かろうじて日付の感覚があった。
ローズは真っ暗な部屋の中、冷たい床に身をゆだねてアリムの姿を思い出していた。
ボロボロの服を着て、真っ白な竜に乗った青年。
魔女が自分を愛してくれていたのだと、教えてくれた人。
「現実は……こんなにも厳しいのね」
呟き、自分の体を抱きしめる。
(あたしにも毒があったらいいのに)
ドラゴンレッドのように自ら毒をもっていれば、こんな事にはならなかったかもしれない。
今の自分は、無力だ……。
数時間前に運ばれてきた朝食はいまだ部屋の隅におかれていて、ローズはそれに口をつけていなかった。
昨日の晩から、食欲がなくなってきている。
水分だけは摂っているが、きっとそれも困難になるだろう。
そしてきっと、外の誰にも知られることなく、この地下室で……。
そこまで考えたとき、扉の外が騒がしいことに気がついた。
地下室に閉じ込められて一週間以上が過ぎていた。
1日3食運ばれる食事のおかげで、かろうじて日付の感覚があった。
ローズは真っ暗な部屋の中、冷たい床に身をゆだねてアリムの姿を思い出していた。
ボロボロの服を着て、真っ白な竜に乗った青年。
魔女が自分を愛してくれていたのだと、教えてくれた人。
「現実は……こんなにも厳しいのね」
呟き、自分の体を抱きしめる。
(あたしにも毒があったらいいのに)
ドラゴンレッドのように自ら毒をもっていれば、こんな事にはならなかったかもしれない。
今の自分は、無力だ……。
数時間前に運ばれてきた朝食はいまだ部屋の隅におかれていて、ローズはそれに口をつけていなかった。
昨日の晩から、食欲がなくなってきている。
水分だけは摂っているが、きっとそれも困難になるだろう。
そしてきっと、外の誰にも知られることなく、この地下室で……。
そこまで考えたとき、扉の外が騒がしいことに気がついた。