翌日、アリムが熱が下がっていることに気づいたのは起きてすぐだった。
昨日はあれほど体が重たく、凍えるほど寒かったのに今はすっかり治ってしまっている。
「ローズ、大丈夫か?」
自分だけでなくローズも治ったのかと思っていた。
しかし、横でまだ苦しそうに汗をかく姿に、その期待はすぐに打ち消された。
「アリム……治ったの?」
うっすら目を開け、そう訊ねるローズに「あぁ、俺は平気だ」と、答える。
ローズは「よかった」と、弱弱しく微笑んだ。
「じゃぁ、早く行きましょう」
「おい、何考えてんだよ」
体を起こそうとするローズを、慌てて止めるアリム。
どう見たって、まだ動くことはできない。
熱は昨日よりも更に高くなっているようだし、上半身を起こすだけで呼吸が乱れている。
「あたしは、大丈夫よ」
「どこがだよ、寝てろって」
「でも……早く行かなきゃ妹さんが……」
そう言うとアリムはローズから視線を外し、無言になってしまった。
やっぱり。
昨日はあれほど体が重たく、凍えるほど寒かったのに今はすっかり治ってしまっている。
「ローズ、大丈夫か?」
自分だけでなくローズも治ったのかと思っていた。
しかし、横でまだ苦しそうに汗をかく姿に、その期待はすぐに打ち消された。
「アリム……治ったの?」
うっすら目を開け、そう訊ねるローズに「あぁ、俺は平気だ」と、答える。
ローズは「よかった」と、弱弱しく微笑んだ。
「じゃぁ、早く行きましょう」
「おい、何考えてんだよ」
体を起こそうとするローズを、慌てて止めるアリム。
どう見たって、まだ動くことはできない。
熱は昨日よりも更に高くなっているようだし、上半身を起こすだけで呼吸が乱れている。
「あたしは、大丈夫よ」
「どこがだよ、寝てろって」
「でも……早く行かなきゃ妹さんが……」
そう言うとアリムはローズから視線を外し、無言になってしまった。
やっぱり。