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真夜中、ローズはそっと起き出してドレスのポケットに隠していた赤い薬を取り出した。


洞窟の気配を感じたのか、ホワイトが「キュゥ」と、小さく鳴いた。


「シィ」


ホワイトへ向けて、『静かに』と、人差し指を立てて見せる。


熱で額に噴出す汗をぬぐい、ローズはその薬をアリムの口の中へ入れた。


「ん……」


少し眉間にシワを寄せ、無意識にそれを飲み込むアリム。


「どうか、効きますように」


ローズはそう囁き、アリムの頬にキスをしたのだった。