「あたしね、王の正式な娘じゃないのよ」
「え?」
突然の言葉に、アリムは目を丸くして聞き返す。
「王は女遊びが過ぎる人で、それが原因でできた1人娘。母親は娼婦よ。毎日違う男と寝てる」
「そう……」
「だからあたしが生まれてすぐ,本当に王の娘なのかって疑われてたらしいわ。そしたらね、あたしの体に青いアザがあって、そのアザが王と同じものだったからって事で認めてもらえたの」
「あぁ、あれか」
アリムは、ローズの背中に薔薇に似たアザがあったことを思い出す。
刺青のようなものかと思っていたけれど、あれは生まれつきのものだったらしい。
「王の娘だって認めてもらえたって、周囲の目は冷たかった。王にできた最初の娘が娼婦の子ですもの、当然よね」
その噂は隣国にもあっという間に広がった。
街人には気づかれないようにしてきたが、王室の人間を騙すことはできなかったのだ。
だから……。
「あたしを助ける王子なんて誰もいないこと、最初からわかってた」
指をさされて笑われる娘を手に入れたいだなんて、誰も思わない。
「え?」
突然の言葉に、アリムは目を丸くして聞き返す。
「王は女遊びが過ぎる人で、それが原因でできた1人娘。母親は娼婦よ。毎日違う男と寝てる」
「そう……」
「だからあたしが生まれてすぐ,本当に王の娘なのかって疑われてたらしいわ。そしたらね、あたしの体に青いアザがあって、そのアザが王と同じものだったからって事で認めてもらえたの」
「あぁ、あれか」
アリムは、ローズの背中に薔薇に似たアザがあったことを思い出す。
刺青のようなものかと思っていたけれど、あれは生まれつきのものだったらしい。
「王の娘だって認めてもらえたって、周囲の目は冷たかった。王にできた最初の娘が娼婦の子ですもの、当然よね」
その噂は隣国にもあっという間に広がった。
街人には気づかれないようにしてきたが、王室の人間を騙すことはできなかったのだ。
だから……。
「あたしを助ける王子なんて誰もいないこと、最初からわかってた」
指をさされて笑われる娘を手に入れたいだなんて、誰も思わない。