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翌日。


朝の早くに洞窟をでた2人は昼頃から周囲の異変に気づき始めていた。


動物の死骸があちこちに散乱し、たまのオアシスには生き物の姿がなくなっていた。


「感染病のせいだ。あの病気は人間でも動物でも関係なく感染する。だから国中が感染するのもきっと時間の問題だ」


アリムはそう言い、ホワイトのウロコをギュッと握り締めた。


早くしないと、妹が死んでしまう。


そんな焦りがにじみ出ている。


「こんなことになってるなんて、あたし知らなかった……」


「塔の中にいたんだ。仕方ないだろ」


「そうだけど……」


ここまで深刻になっているなら、もっとよく説明してくれてもよかったのに。


ザイアンを思い出し、そんな事を考える。


「あたし、やっぱり魔女のおばあさまに愛されてたみたい」


「なんだよ、急に」


「昨日、ザイアック王子に連れて行かれたとき、なんとなくそう思ったの」


「へぇ?」