☆☆☆
翌日。
朝の早くに洞窟をでた2人は昼頃から周囲の異変に気づき始めていた。
動物の死骸があちこちに散乱し、たまのオアシスには生き物の姿がなくなっていた。
「感染病のせいだ。あの病気は人間でも動物でも関係なく感染する。だから国中が感染するのもきっと時間の問題だ」
アリムはそう言い、ホワイトのウロコをギュッと握り締めた。
早くしないと、妹が死んでしまう。
そんな焦りがにじみ出ている。
「こんなことになってるなんて、あたし知らなかった……」
「塔の中にいたんだ。仕方ないだろ」
「そうだけど……」
ここまで深刻になっているなら、もっとよく説明してくれてもよかったのに。
ザイアンを思い出し、そんな事を考える。
「あたし、やっぱり魔女のおばあさまに愛されてたみたい」
「なんだよ、急に」
「昨日、ザイアック王子に連れて行かれたとき、なんとなくそう思ったの」
「へぇ?」
翌日。
朝の早くに洞窟をでた2人は昼頃から周囲の異変に気づき始めていた。
動物の死骸があちこちに散乱し、たまのオアシスには生き物の姿がなくなっていた。
「感染病のせいだ。あの病気は人間でも動物でも関係なく感染する。だから国中が感染するのもきっと時間の問題だ」
アリムはそう言い、ホワイトのウロコをギュッと握り締めた。
早くしないと、妹が死んでしまう。
そんな焦りがにじみ出ている。
「こんなことになってるなんて、あたし知らなかった……」
「塔の中にいたんだ。仕方ないだろ」
「そうだけど……」
ここまで深刻になっているなら、もっとよく説明してくれてもよかったのに。
ザイアンを思い出し、そんな事を考える。
「あたし、やっぱり魔女のおばあさまに愛されてたみたい」
「なんだよ、急に」
「昨日、ザイアック王子に連れて行かれたとき、なんとなくそう思ったの」
「へぇ?」