☆☆☆
昼間集めた小枝がパチパチと音を立てて炎を燃やす。
2人の看病のおかげかホワイトの体調は随分回復し、自力で洞窟まで移動して火をつけてくれたのだ。
「この調子なら、明日にはまた動けそうだな」
「国には、いつ頃たどり着く予定なの?」
「あと……2日ってところかな」
「随分遠くなのね……」
言いながら、ローズは焼いた虹鳥の足にかぶりついた。
もう、虹鳥を食べないなんて言わない。
蛇でもネズミでも、なんでも口にしなければ生きていけないと、ようやく理解できたから。
「本物の王子様の馬じゃ、もっと時間がかかったろうな。迎えにいくのも、帰るもの」
「それって、王子様に嫉妬して言ってる?」
「別に?」
ひょいっと肩をすくめるアリムに、ローズは思わず笑った。
自分が王子でないことへの罪悪感が少なからず存在しているから、そんな事を言ったのだろうから。
「安心して? 今更本物の王子は来ないわ」
「じゃぁ、とりあえず姫を取られる心配はねぇわけだ?」
「そうね」
コクンとうなづくと、アリムの顔が近づいてきた。
昼間集めた小枝がパチパチと音を立てて炎を燃やす。
2人の看病のおかげかホワイトの体調は随分回復し、自力で洞窟まで移動して火をつけてくれたのだ。
「この調子なら、明日にはまた動けそうだな」
「国には、いつ頃たどり着く予定なの?」
「あと……2日ってところかな」
「随分遠くなのね……」
言いながら、ローズは焼いた虹鳥の足にかぶりついた。
もう、虹鳥を食べないなんて言わない。
蛇でもネズミでも、なんでも口にしなければ生きていけないと、ようやく理解できたから。
「本物の王子様の馬じゃ、もっと時間がかかったろうな。迎えにいくのも、帰るもの」
「それって、王子様に嫉妬して言ってる?」
「別に?」
ひょいっと肩をすくめるアリムに、ローズは思わず笑った。
自分が王子でないことへの罪悪感が少なからず存在しているから、そんな事を言ったのだろうから。
「安心して? 今更本物の王子は来ないわ」
「じゃぁ、とりあえず姫を取られる心配はねぇわけだ?」
「そうね」
コクンとうなづくと、アリムの顔が近づいてきた。