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昼間集めた小枝がパチパチと音を立てて炎を燃やす。


2人の看病のおかげかホワイトの体調は随分回復し、自力で洞窟まで移動して火をつけてくれたのだ。


「この調子なら、明日にはまた動けそうだな」


「国には、いつ頃たどり着く予定なの?」


「あと……2日ってところかな」


「随分遠くなのね……」


言いながら、ローズは焼いた虹鳥の足にかぶりついた。


もう、虹鳥を食べないなんて言わない。


蛇でもネズミでも、なんでも口にしなければ生きていけないと、ようやく理解できたから。


「本物の王子様の馬じゃ、もっと時間がかかったろうな。迎えにいくのも、帰るもの」


「それって、王子様に嫉妬して言ってる?」


「別に?」


ひょいっと肩をすくめるアリムに、ローズは思わず笑った。


自分が王子でないことへの罪悪感が少なからず存在しているから、そんな事を言ったのだろうから。


「安心して? 今更本物の王子は来ないわ」


「じゃぁ、とりあえず姫を取られる心配はねぇわけだ?」


「そうね」


コクンとうなづくと、アリムの顔が近づいてきた。