「背中に胸、当たってんだけど?」


アリムの言葉に、ローズは一瞬小さな悲鳴をあげて、足をばたつかせた。


「おいちょっと! 危ないだろ!」


「おろしてよ、変態!」


「って、お前が勝手に飛びのったんだろうが」


それでも暴れるローズについにアリムが体をバランスを崩す。


そのまま倒れこむようにして後ろへこける2人。


「っ……いってぇ……」


後ろ向きに倒れそうになったアリムは咄嗟に体を半回転させていた。


しかめた顔を上げると、そこにはこちら向きに倒れてキョトンとしているロースがいる。


咄嗟にローズの頭の下に手をいれ、その衝撃はすべてアリムへとかかっていたのだ。


「あ……え?」


ようやく状況が飲み込めたのかローズは頭を浮かせた。


アリムが大きく息を吐き出しながら、手をどかすと血がにじんでいた。


運悪くそこには尖った石があったため、傷はかなり深い。


「うそ!?」


その場に座り込んだアリムに、ローズは慌ててドレスのすそを裂いて、それを包帯代わりにした。