白い牙が、ギラギラ光っている。


ほんの少しできた隙間に水筒をねじ込み、「飲んで!」と、ローズは言った。


「いつから体調が悪かったのかしら」


「わからねぇ」


とにかく、日中は気温が上昇するからそれから守る必要があった。


「葉っぱで影を作るのはどうかしら?」


「でも、ホワイトを移動させるのは無理だ」


だとしたら……。


ローズとアリムは目を見交わせた。


葉っぱを、ここへ持ってきて、屋根を作ればいいのだ。


そうと決まると、ローズとアリムは近くのオアシスへと歩き出したのだった。