「誰も……誰もあたしを助けに来てくれてなかったの?」


「そりゃぁ……何人かはいたかもしれねぇけど……」


突然泣き出したローズに、アリムはバツが悪そうに頭をかいた。


「お父様が、賞金をかけたって話は?」


「それは本当だ」


「そう……」


アリムは蛇を岩の上に置き、その頭を尖った石で取り除いた。


蛇の血が、岩を伝ってポタポタと落ちる。


「あたながあたしを助けた理由って……」


「……金だ」


「そっ……か」


当然だ。


縁もゆかりもない王の娘を、命を張って助けるなんて。


目的はただ1つしかない。


アリムは蛇を皮をはがし、身を食べやすい大きさに切りながら口を開いた。


「俺には、妹がいる」


「妹?」


「あぁ。俺より2つ年下で、16だ。名前はサリエ。お前なんかより、よっぽどいい女」


「一言余計なのよ」


「今、病気を患ってる」