☆☆☆
家族の話し合いは夜中まで続いていた。
店のほうから時折聞こえる怒鳴り声や泣き声をきにしつつ、サリエは眠りについた。
アリムはさすがに眠れないらしく、月明かりを頼りに古い本を広げていた。
そして、店の中が静かになって数時間後、ようやくローズがドアを開いた。
「話は終わったか?」
サリエを起こさないよう、そっと話かける。
「えぇ、終わったわ」
随分泣いたのだろう、ローズは鼻声になっていて、月明かりで時々見える目は赤くなっていた。
「大丈夫か?」
「平気よ……」
呟くように返事をして、アリムの横に座る。
その表情は少し暗く、アリムはローズの肩を抱いた。
「どういうことになった?」
「あたし……。あたしと、家族みんなで、おばあ様の塔で暮らすことになった」
家族の話し合いは夜中まで続いていた。
店のほうから時折聞こえる怒鳴り声や泣き声をきにしつつ、サリエは眠りについた。
アリムはさすがに眠れないらしく、月明かりを頼りに古い本を広げていた。
そして、店の中が静かになって数時間後、ようやくローズがドアを開いた。
「話は終わったか?」
サリエを起こさないよう、そっと話かける。
「えぇ、終わったわ」
随分泣いたのだろう、ローズは鼻声になっていて、月明かりで時々見える目は赤くなっていた。
「大丈夫か?」
「平気よ……」
呟くように返事をして、アリムの横に座る。
その表情は少し暗く、アリムはローズの肩を抱いた。
「どういうことになった?」
「あたし……。あたしと、家族みんなで、おばあ様の塔で暮らすことになった」