「これ……一体どういうことなの?」


「後ろの2人は道端で喧嘩してるところに出くわしたから、連れてきた。


この人は、店からかさらってきた」


そう言って、アリムはローズの母親の背中を押す。


「家族は一緒にいるほうがいい。そうだろ?」


その言葉に、サリエが大きく頷いた。


「みんな一緒にここで暮らせばいい。少し、狭いけどな」


アリムはそう言いながら、サリエの手をとって店の奥へと入っていく。


「あとは、家族で話し合え」


すれ違いざま、ローズにそう言って。