「アイスコーヒーは僕がもらうから、オレンジジュースを1つお願いできますか?」

困っている店員に、山口先生の助け船。

「ですが・・・」

「いいんです。お願いします」

優しい笑顔を向けられて、店員は下がっていった。



結局、悪いのはまた私。

憮然と窓の外を見る私に、

「お前は変わらないね」

おかしそうに言う先生。


「どうせ、いつまでも子供だって言いたいんでしょ」

口に出すつもりはなかったのに、言ってしまった。


「そうだな。あの時のままだ」

なぜか楽しそうに、先生が私を見ている。