「ほら梨華。私仕事に行くから、起きて」

週末金曜の夜に飲みに出て、酔いつぶれて愛さんの家に泊まった私。

「うーん。頭が痛い」

酒の残った頭を抱えて、体を起こした。


「大丈夫?」

「うん」

ボーッとしながらも、起き上がり洗面所に向かう。


「帰るの?」

すでに着替えを終えている愛さん。


「うん」


兄さんは仕事だし、父さんはゴルフのはずだから、家にはお姉ちゃんと母さんしかいないはず。

さあ、帰りますか。


昼前になって、私は愛さんの家を出た。