フーン。

始めて足を踏み入れた、お姉ちゃん家。


んん?

これって・・・・


お姉ちゃんは咄嗟に片づけたみたいだけど・・・分かってしまった。


洗面所の歯ブラシ、それにインテリアの好みもお姉ちゃんのと違うし、

どう見ても、男の人の生活の跡がある。


「彼はいくつなの?」

「・・・」

返事は帰ってこなかった。


まあ、それが何よりもの返事。


それにしてもお姉ちゃんがねえ、意外だな。


父さんに言いつけてやろうかとも思ったけれど、止めた。


お姉ちゃんの秘密を知ってしまい、気が晴れている自分がいる。

それは弱みを見つけたからと言うより、お姉ちゃんも私と変わらないんだって思えて、始めて親近感が持てたから。