なぜか涙が溢れた。

このまま自宅に帰るわけにも行かず、近くの公園に寄った。

誰もいない公園のブランコに乗り、1人天を仰ぐ。


町中なのに、綺麗な星空。


小さい頃、夏になると別荘で天体観測をした。

私は星空よりも昼間のプールの方が好きで、「もー、帰ろうよ」と母さんを困らせた。

いつまでも星を見ている兄さんとお姉ちゃん。

嬉しそうな父さん。

結局、私は父さんに好かれていないんだと思っていた。

クスン。

嫌なことばかり思い出してしまう。