˚✧₊⁎⁺˳✧༚.


いつでもいちばんに応援してくれて、誰よりも理解してくれて、背中を押してくれたはずの双子の兄が言った。


『ずっと一緒なんてありえないよ』


弱くて、弱くて、それでも夢を諦められなかったあの時。

ファインダー越しのあいつは、子供を諭すような瞳で私を貫いた。


『あんただけには言われたくなかったよ』


1人で生きていけるかなんてわからなかった。誰よりいつも味方でいてくれた双子の片割れさえも、私に普通の道を歩むべきだと諭したから。


でもそれが引き金だった、私が変わる理由になった。


いつでも廻っていく世界においていかれないように、周りが揃えて歩く道から少し外れた場所で、わたしはわたしで、生きていくんだって。



ーー『Juju 初作品集 センチメタル ウェンディ』 第1項より



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