こうして、お願いする部分は親にお願いして私は準備を進めていた。
すると、翌日にはペンションの予約が水曜日に取れたと言うので、火曜日に出かけて海辺で一泊。
水曜日に移動してペンションで一泊して木曜日に帰宅することにした。
その工程、通る予定の道、海辺で泊まる民宿等の連絡先を記してうちの冷蔵庫にデーンと張り付けた。

「これで、わかりやすいでしょう?」

そんな私に夕飯を作っていたお母さんはまたもため息を着いていた。
「まったく、このこうって性格は誰に似たのかしら」

そんなつぶやきに私はサラッと返す。
「お父さんも、お母さんもそうでしょう?こうって決めたから仕事してきたんじゃないの?」

私の言葉に、ハッとしたように顔を上げたお母さんに私は言った。
「子どもが居ても、やり遂げてるんだから、それはお母さんにとってやり甲斐で生きがいでしょう?」
そんな私の言葉に、お母さんは少し驚いて、その後苦笑して言った。
「そうね、私もある意味そうだわ。やりがいも誇りもある。情熱を向けてるし、ある程度まで現役でやる気満々だしね。そこは譲らないんだから、親子ってこういう事ね」

そう言うと、お母さんは笑って言った。
「遥香もそういうものを見つけられたらいいわね。そして、それを応援して許して支えてくれる人が現れるといいわね」
そんなお母さんに私はちょっとからかうように笑って聞く。
「うちのお父さんみたいな?」

そんな私に、お母さんはニコッと笑って言った。
「そうよ!お父さんはとっても理解があるの。それにお祖父さんとお祖母さんもね。そして、遥香も協力してくれたからよ。ありがとうね」