高校二年の夏休みも一週間が過ぎた頃、私は今日も今日とてお昼を食べたあとはゴロンと部屋で転がっていた。
そんな時、フッと急に思ったのだ。
私って、常々こんな感じだけれど、今後どうするんだろう。
何となく、その他大勢が進学するであろうから、進学を希望していて、何となく理系より文系だから今年の選択教科も文系で……。
日々、何となくと、その時々の流れを見て行動しても、やりたい! と強く思うことも無くここまで来た。
面倒が嫌いだから、ゆっくりのんびり怠惰に過ごすために、夏休みの課題は既に終了している。
だって、最後にジタバタするのは嫌だから。
怠惰に過ごすためにという理由だけで、早々にまぁまぁな量のある課題は、夏休み最初の週で終わらせてしまった。
怠惰に過ごすことこそ至上としている私は、そのためにならそこそこのやる気を出す。
ちなみに、そのやる気は普段は死ぬほどその存在感を潜めている。
そんな私は、追試や補講も大嫌いなので、日々授業だけは真面目に受けるし、集中する。
そして、それで理解も出来て困らない程度にはテストでも結果を残すので、親や教師からも特にやる気の無さなどに苦情はない。
しかし、そんななので、何か一つに秀でているとか、これが大好きだとかいうものがない。
とりあえず、なんでも無難にこなせてしまうので、どれかひとつに執着したり、固執したりもしないのだ。
だから、課題も終わって日々と同じように怠惰にしていてフッと思ってしまったのだ。
「私って、この先どうしたいんだろう?」
一人の部屋で呟いた、その言葉は声に出したことで、形をもって私に響いたのだった。
津田遥香(つだ はるか)高校二年の夏休み、前半の出来事だった。