やがて待ち合わせた駅舎が見えてきて、T字路を左に曲がった。あの神社のある方角だ。
十分ほどして神社の前を通りかかり、智基くんが鳥居を横目で見ながら言う。
「この神社は恋愛成就の神様が祀られているらしいよ」
「へぇ~」
恋愛成就の神様だったとは! 帰りにはぜひお参りして返ろう。
そう決意しつつ神社の前を通った。しばらくすると川沿いの道に出る。
「いつもこの河原を散歩してるんだ」
智基くんがリードを外し、「おいで、マロン」と呼びながら土手を河原へと駆け下りた。マロンは嬉しそうに弾むような足取りで智基くんを追う。
「マロン!」
智基くんが小さな赤いボールを放り投げた。
「マロン、取ってこい!」
マロンはすぐに体の向きを変えると、ボールを追いかけ、口にくわえて戻ってきた。
「わぁ、お利口さん!」
私は拍手をしてマロンを迎える。
「でしょ? 実織ちゃんもやってみる?」
智基くんにボールを渡され、私は五メートルほど先に放った。
「マロン、取ってきて!」
マロンは私の指示にも同じように反応して、ボールを追いかけ、拾って戻ってきた。
十分ほどして神社の前を通りかかり、智基くんが鳥居を横目で見ながら言う。
「この神社は恋愛成就の神様が祀られているらしいよ」
「へぇ~」
恋愛成就の神様だったとは! 帰りにはぜひお参りして返ろう。
そう決意しつつ神社の前を通った。しばらくすると川沿いの道に出る。
「いつもこの河原を散歩してるんだ」
智基くんがリードを外し、「おいで、マロン」と呼びながら土手を河原へと駆け下りた。マロンは嬉しそうに弾むような足取りで智基くんを追う。
「マロン!」
智基くんが小さな赤いボールを放り投げた。
「マロン、取ってこい!」
マロンはすぐに体の向きを変えると、ボールを追いかけ、口にくわえて戻ってきた。
「わぁ、お利口さん!」
私は拍手をしてマロンを迎える。
「でしょ? 実織ちゃんもやってみる?」
智基くんにボールを渡され、私は五メートルほど先に放った。
「マロン、取ってきて!」
マロンは私の指示にも同じように反応して、ボールを追いかけ、拾って戻ってきた。