数日後、舞台の準備は順調に進んでいた。


なんとか最後までやることができた。


あの怪物は毎晩あたしの前に現れ、恐怖感を植え付けた。


そのたびに毎日毎日、うなされたり叫び声を上げて起きる。


「真生どうしたの?最近顔色悪いけど・・・・・・。なんかあった?」


「う、ううん。大丈夫。」



(そうだ。あたしこの子と比較されてるんだった。もっと、頑張らなきゃ。)



「そう?なにかあったら言ってね?」



「ありがとう莉亜。」



「あ、私行かなきゃ。じゃあ!」



その時、また妄想が始まった。


莉亜があたしを嘲笑うような表情をしたのだ。


お前には無理だ。


できっこない。


バカにするような目が、ずっと付きまとっているような気がした。