「ただいま~。」


「おかえり~真生。」


「ママ。あたし、主役に選ばれた。」


その時、夕飯を作っていたママの手が止まった。


「本当に?」


「うん。今度、舞台でやる『2人の少女』っていうやつで・・・・・・。」


その瞬間、ママがあたしに抱きついた。


「おめでとう真生。あぁ、やっぱり私の娘だわ!頑張ってね。」


「うん。ありがとうママ。」



「さぁ!ご飯にしよ!」


「うんっ!」


その空間に温かいものが広がったような気がした。