私はと言うと、何度か眠りにつこうと試みてはみた。
だけどもうお昼寝を必要とするほど幼くない私は眠気を友にする事が出来ずにただぼうっと天井と母親の顔を眺めるしかなかった。
暇だ。
とても暇だ。
私は暇すぎて窓から外を覗いた。
そこにはとても魅力的な明るい世界が広がっていた。
母親の隣で横になっていた私はそろそろと布団から抜け出した。
それから母親を起こさないように静かに歩き、それから窓にへばりつくようにして天を仰いだ。
「っ」
その瞬間、私の中のダムは決壊した。
私は静かに母親の元へと戻り、眠っている母親を、だけど具合が悪いんだと思い出して静かに肩口を叩いて呼びかけた。