親が浮気をしている家庭。
私に貼られたそのレッテルを、ついに私は剝すことができなかった。
親同士のネットワーク、子供故の純粋無垢な悪意。
親が浮気をしていると言う話は瞬く間に学年の家庭へと配信された。
グループに排除された私を見て、親からの助言もあり、それから二週間と経たない内に教室で私と言葉を交わしてくれる人はいなくなった。
それでやっと、私の普通は普通でないだけでなく『悪』なのだと知った。
私は直ぐに弁解した。
悪いのは父親と麻由美さんであって私じゃないと。
私は巻き込まれてるだけで気づいたらそういう環境に居ただけなんだと。