「ねえ?私何かしたのかな?」
黙りこむクラスメイトに痺れを切らした私は重ねるように問うた。
「何か知っていうか……。ねぇ?」
「うんうん。沙綾ちゃんがって訳じゃないんだけど……」
なんだ?
とても歯切れが悪くないか?
その「……」には何が含まれてるんだ?
そのまま、無言のまま、私たちはトイレで用を足し教室へ戻った。
その日はとても天気が良くて、昨日外で遊べなかった不完全燃焼を抱えた他のクラスメイト達は皆校庭へと出ていて教室の中はもぬけの殻と化していた。
「私たちも行く?」
私は無言に堪えられず提案した。
このまま変な空気、無言のままで後二十分近く過ごさなきゃいけないなんて嫌だった。