だけど私は?
家ではビクビクと親の顔色を伺っていい子に努め。
学校では隠し事の上にお世辞を重ねた上で関係ないところでは堂々と振舞っている。
それなりにクラスの中心に近いところには居たがそれは私が寄ってっているからで、そもそもが隠し事の上での出来事で。
それって麻由美さんとは全然違う。
そして私は思い立つ。
せめて学校ではもう少し堂々と振舞おうと。
が、結論から言ってしまえば私は堂々の意味を履き違えた。
故に、狭くて大きい世界から省かれた。
やってしまったと後悔した。
修復しなければと酷く焦った。
だけど上手くいかなかった。
その狭くて大きな世界は小さな子供のたった一回の失敗に赦しを与えることは無かった。