「ジャーン」
アキ兄が押入れから引っ張り出してきたのは沢山の可愛いコスチューム。
全部が私が着るのに丁度よさそうなサイズのものだった。
「わぁ!沢山!ええー!?すごい!」
私はこれから繰り広げられる展開に胸を躍らせた。
「可愛いでしょ?今から着替えて撮影会をしよう。もちろん主役は沙綾ちゃんだ。僕は差し詰めカメラマン。可愛く沢山撮ってあげるね」
普段だってお母さんは写真を撮ってくれるけど、この頃はそれも減ったしなんならこんな風に沢山の衣装を着てなんて今までに経験あるはずも無く。
故に当時の私はその展開に大いに喜んだ。
「次はどれを着ようかなぁ」
三着ほどを着こなして、次に着替える衣装を吟味する。