「うん。よく似合ってる。二つに結んできてもらったのは正解だね。うん。可愛い」

「えへへ」

 アキ兄があまりに強く褒めてくるから私は恥ずかしくなって笑ってごまかした。

「乾杯しようか」

「うん!」

 アキ兄の一言で私たちはジュースで乾杯をしてお菓子に手をつけた。

 小学校ではどんなことが楽しみかとかアキ兄はどんな風に小学生時代を過ごしていたか、話題は小学校のことだけでも尽きることはなかった。

「沙綾ちゃんにはまだこれから沢山の楽しみが残っていていいねぇ」

「アキ兄だって楽しいことあるでしょ?」

「うーん」

 アキ兄は腕を組み首を捻る。

 何となく身近の大人を思い浮かべる。