ああ。
この頃の私はなんて積極的だったろう。
本当はこれが素な私だった。
本来の私はとても積極的で明るい性格で人懐っこかった。
いや、どうだろうか。
あの時のあの積極差は性格ではなくて幼さ故のものだったのかもしれない。
そんなことすらいまの私には分からないのだ。
「そうだね。僕も暇だったからそれはとてもいい考えかもしれない。あ、でももっといいことを思いついた。沙綾ちゃん。良かったらキミを僕んちに招待したいんだけどどうだろう?」
「行きたい!」
暇を持て余していた私はアキ兄の提案に食いついた。
私は逸る気持ちを抑えながら出した砂場セットを片付け、未だ眠ったままの母親の元へと向かった。