外は明るく、気温も半袖で丁度いいくらいで。
部屋の中で半日を過ごした私は、一人なのにそれでも楽しく外遊びを堪能していた。
「あれ?沙綾ちゃん一人?」
名前を呼ばれて顔を上げる。
そこには近所のアパートに住んでいるアキ兄がいた。
「アキ兄だ!」
私は彼を見て跳ね上がった。
彼は血も繋がっていないし歳も離れている私と、それでも仲良くしてくれる近所に住む優しいお兄さんだった。
「一人で遊んでいるの?お母さんは?」
「お母さんはね、具合が悪くて寝てるの。だから一人で遊んでるんだ。そうだ!アキ兄も一緒に遊ばない?」