素晴らしい
普段、テレビというものを全く見ないのですが、今日は偶然つけたところ、日本大学アメフト部の学生が記者会見をしていた映像が流れたため、興味がありみてしまいました。わざと反則的なタックルをし、相手選手に大ケガを負わせてしまった選手ということで、はじめは、わざとらしく謝るだけかと考えていたのですが、全く違いました。彼は潔く謝罪をし、自分だけではなく、監督やコーチの指示であったことをはっきりとつたえ、そして最後にアメフトから身を引くとはっきり宣言したのです。弁護士さんの後押しもあったとは思いますが、このような青年はもう存在しないといっても過言ではないと思っておりましたので、驚きました。もし、その場にいたら、彼に大拍手を送ってやりたいなとも思ってしまいました。それくらい、素晴らしい謝罪の会見であったと思います。平敦盛にも劣らないなと思いました。
彼の潔いところは、自分自身をかばうような発言は全くないこと、監督やコーチのおこした不祥事であり、本人がまったく悪いわけではないのに、アメフトから身を引くと誓いをたてたことだとおもいます。もちろん、悪事ですから、称賛されることはありませんが、しっかりとコーチたちのやったことではあると言っておきながらも、自分自身も悪いとはっきりと認めているところは、いまの政治家さんたちにも見習ってほしいくらい素晴らしいものでした。きっと、監督の指示にしたがった君も悪いのだと悪評が出ることも知っていたのだと思います。
きっと、20歳の若さですから、会見をひらくことも、かなり躊躇したかもしれませんし、年齢を利用して、逃げることもできたはずです。それでも彼は勇気を出して会見に臨んだのでしょう。20歳の若者が、ここまで考えられるというのも、かなり能力のある人物なのだろうだろうし、美しい心も持ち合わせている人物であると、感激いたしました。
平敦盛もそうでしたが、自分がそうしなければだめなのだ!と悟り、潔く行動に移してしまうのも素晴らしいとおもいます。
もちろん被害者がかわいそうであるのはいうまでもありませんが、彼自身もまた、なんとも言えない哀れなものがありました。決して悪人ではありません。其のような美しい心を潰した監督やコーチの方が悪人なのです。
彼が、どこかで静かに幸せに暮らしていけたらいいのになということを、願わずにはいられなかった会見でした。