荒神をみた
今日は、NHKで「荒神」というテレビドラマをやっていて、テレビは大嫌いなんですけれども、宮部みゆきの原作ということもあり、ちょっと見てみました。時代は江戸時代ですが、ある村に怪獣があらわれ、それと勇敢に闘う女性の話でした。
江戸時代に、怪獣ものは作れるのか?というところがまず疑問点でした。まあ、全体を通して見てみましたが、ただ、時代設定を江戸時代にしただけのことであり、内容的には、ゴジラ映画とそんなに相違はありません。確かに、主演の内田有紀さん扮する女性が、怪獣を作り出してしまった元凶であり、彼女が自爆しなければ、解決はできないというところが文学的ではありましたが、そこをめぐって、内紛があったりすると、もっと面白くなるのではないかな、と、思ったり、結構不満が多い番組だったと思います。全体的にいうと、単に怪獣が現れた場所を変更し、闘う武器を原始的にしただけで、ストーリー自体は、さほどかなあと言う感じ。確かに、CGで製作した怪獣の気持ち悪さと、内田有紀さんの美しさをアピールすることには成功したかも知れないですが。
確かに、テレビドラマ化は面白いのですが、原作にある面白さがぶち壊しになることがある。俳優や女優の美しさにばかり目がいってしまい、はて、肝心のストーリーは?となってしまう物があまりにも多いので、あまり好きではありません。映画化も同様です。
小説は、文字さえあれば、それでよいと思います。元々頭で想像することが、いちばん楽しめるようにできてるはずです。少なくとも、テレビの歴史より、文字の歴史の方が圧倒的に多いんですから。
そして、書くがわとしては、読んでくれている人が、すぐ想像できるような文書にすることが第一だと思います。だから、変に飾りをつけたり、かっこよくする必要はないのです。
楽譜でも同じですが、本と言うものは、いつでも本物に出会うことができるから面白いもの。琴を弾くときもそうだけど、本からでる言葉をしっかりとつかんで想像すれば、いつでもその情景に会いにいけます。だから、本の字がつくものはよいものであることが多いのではないでしょうか。もっと、文字を読む楽しみを、共有していけたらよいのにと思ってやみません。
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