ジュル…ジュルジュル…

啜るたびに汚い音が出るとともに、僕から流れる血が再び僕の中へと帰ってゆく。
僕は最後の一滴まで無駄にはしまいと、出血がだんだん少なくなってくると、残りの血を思いっきり吸い込んだ。

僕がこの一連の行為を日常的にするようになったのは小学3年の時からだ。
リスカ自体は小学1年の時からやっていたのだが、小学3年で母の死を知った時くらいから徐々にエスカレートして僕はリスカした後にその血を啜るようになった。
小学4年の時、一度僕のこの癖が施設の人間にバレそうになったが、何とか誤魔化した。

僕のこの癖は、多分この先もずっと治らないのだろう。薬物に依存する人間が、クスリから逃れられないように。僕は完全にこの行為に依存してしまった。

だから僕は人と馴れ合わず、中学を卒業したら1人で生きていくのだと心に決めていた。