「……なんだよその顔」
思わず笑って言い返してしまうくらいには衝撃だった、ツルの顔。
しまったと顔全面に書いてあったツルは、俺が表情を崩したことにどこかほっとしたようだった。
とっくに気付いてはいたけど、こういう時にはちゃんと気を回してくれるヤツだ。そういえば、莉依子もそこまで警戒してなかったな。
……莉依子を思い出して、また鼻がツンとしてきた。
誤魔化すようにツルを振り返ると、アハハと苦笑いをしている。
「来ちゃマズかったKYじゃね俺? ってちょっとっつかだいぶ思って?」
「ちょっとなのかだいぶなのかどっちだよ」
「わからん」
ツルに答えながら視線を落とした俺は、ベッドに腰掛け足の間に伸ばした両手を力いっぱい組んでいたことに気付く。意識的にそこを離すと、手がビリビリした。
……痺れている。
肩の高さまで持ってきた両手を顔に向けて開いたり閉じたりを繰り返しながら、ツルを見た。
「で、ツルはなんでここ来たわけ」
「おまえ探してたんだよ」
「はあ?」
「安達が探してたから」
「は」
想定外な名前が飛び出したことにより、口を開けて固まるのは今度は俺だった。
ギシリと音がしてすぐ横が沈んだ。ツルが俺の肩に手をかけて、ニヤつきながら顔を覗きこんでくる。
思わず笑って言い返してしまうくらいには衝撃だった、ツルの顔。
しまったと顔全面に書いてあったツルは、俺が表情を崩したことにどこかほっとしたようだった。
とっくに気付いてはいたけど、こういう時にはちゃんと気を回してくれるヤツだ。そういえば、莉依子もそこまで警戒してなかったな。
……莉依子を思い出して、また鼻がツンとしてきた。
誤魔化すようにツルを振り返ると、アハハと苦笑いをしている。
「来ちゃマズかったKYじゃね俺? ってちょっとっつかだいぶ思って?」
「ちょっとなのかだいぶなのかどっちだよ」
「わからん」
ツルに答えながら視線を落とした俺は、ベッドに腰掛け足の間に伸ばした両手を力いっぱい組んでいたことに気付く。意識的にそこを離すと、手がビリビリした。
……痺れている。
肩の高さまで持ってきた両手を顔に向けて開いたり閉じたりを繰り返しながら、ツルを見た。
「で、ツルはなんでここ来たわけ」
「おまえ探してたんだよ」
「はあ?」
「安達が探してたから」
「は」
想定外な名前が飛び出したことにより、口を開けて固まるのは今度は俺だった。
ギシリと音がしてすぐ横が沈んだ。ツルが俺の肩に手をかけて、ニヤつきながら顔を覗きこんでくる。