私は起き上がって、蛍光灯のスイッチをOFFにした。

スッと消える灯り。

自然の明かりが、部屋の中に入ってくる。

とは言っても、曇りだからやはり暗い。

目は悪い方ではないと思うけれど、これ以上悪くはなりたくない。

「やっぱり、人の言う事は、聞いた方がいいわね。」

私は、もう一度蛍光灯のスイッチを、ONにした。


チカチカと、ついたり消えたりを繰り返す蛍光灯。

いつもはスイッチに手を伸ばすのに、その時だけは、そのチカチカしている蛍光灯を、見入ってしまう。

「うっ!」

また頭痛がする。

フラッとして、その場に膝を着いた。

回る景色。


誰かが脚立に昇って、蛍光灯を取り替えてくれている。

『珠姫、取り替えたよ。』

取り替えた蛍光灯を、受けとる私。

『有り難う、……人。』