体中の体温が上昇しているのが分かる。

顔にそれが出ていたのか、美和が物珍しそうに私をじろじろ見てくる。


「じゃあ好きって自覚したんだね」

「……まあ、」


はっずかしい!!!

いやいやだって、美和は私のことも横澤のことも知っていて、今までの経緯ももちろん知っていて。

中2の時に振ったくせに、高2になって恋人になっている。

その事実に恥ずかしいという他になんの感情が溢れ出ると!?



「……横澤もねぇ、苦労してたからねぇ。そうだねぇ」

「ちょ、美和……」


え、若干美和さん涙目なんですけど。

え、美和さんしっかりしてください。


「あ、じゃあ私行くね」

「え、もう行くの?」

「お邪魔はしませーん。また明日ね」


美和が手を振る。

だけど、視線は私ではなく、


「おまえら本当に仲良いよな」


私の後ろから現れた横澤へ向けられていた。