「小杉、おまえ、自分でどういう意味で言ってるか分かってる?」

「~~~分かってる!!恋愛対象で横澤ナンバーワン!彼女になりたいって言ってるの!!!」

「……いつものお調子者モードどこやった?」

「そんなの私も聞きたいってば~~~!!!」


いつもの私じゃないのは自分の目で見ても明らかだ。

そんな私に、彼の調子も少し狂っているらしい。


「恋愛対象って言った?」

「な、……なにが、」

「俺のこと」

「~~~!!横澤の聞き間違い!!」


羞恥心でそう叫んでしまい、彼の腕から逃れるように退けて、思わずずっと抱きしめていた彼のブレザーを雑に彼へ向かって投げてしまった。

彼はそれへ視線を向けることなく自然にキャッチしてくれる。