横澤俊平という男と知り合ったのは中学1年生のときだった。
当時は違うクラスで、体育大会の学年団役員にお互い立候補したのがきっかけだった。
それから、2年生と3年生をクラスメイトとして過ごした。
休み時間だって、課外学習だって、長期休みだって、修学旅行だって、中学の卒業式だって。
中学校生活の思い出と呼ばれるイベントを筆頭に、知り合ってから彼と過ごさない時間はほぼないほど、近い距離にいたのだ。
それで、私は満足だったのだ。
「っ、はあっ」
ファミレスを飛び出して、目指す場所は1つしかなかった。
もしかしたら帰宅しているかもって思ったけど、直感がこちらだと教えてくれる。
サンカク公園。たぶん、彼がこの時間に自主トレーニングをしているはずの場所。