カラン、と氷が鳴る音。福山のアイスコーヒーが入っていたグラスの残りだった。


行くの?どうするの?行ってどうするの?話せるの?何を話すの?横澤はちゃんと聞いてくれるの?


――――そんなの、私が一番よく知っているじゃない。




「~~~!」



自分のスクールバッグと横澤のブレザーを抱えて、店外へと飛び出した。


まだしっかり自分の中でかたちにはなっていないし多分ぐちゃぐちゃな言葉になるけれど、ちゃんと言う。



横澤は、自分の話を遮られたって、私の言葉をゆっくり最後まで待って聞いてくれるって。

時には答えも一緒に出してくれるって。


私が一番よく知っていることじゃない。