いつから、私と横澤は、“友達”に戻れていたんだっけ?
「断られたときよりも、他人行儀になったときのが俺は一番ショックだったんだ。ついには親しい領域から外されたんだって。……だけど、」
彼が小さく「ここまで来たらな」と呟いたのが聞こえた。
「あのさ、」
今まで忘れたことはない、
私と彼の関係の、分岐点。
また、それが、訪れる。
「俺、まだおまえのことが好きだよ」
漆黒のセーラー服を着た私。
深いグレーのブレザーを着た彼。
「おまえが他の男のブレザー着てる姿を見て、嫉妬するくらいには。好きだよ」
トモダチを維持していた2人に、
2度目の、分岐点。