え、え、え?????
頭が、ついていかない。
それは、一体、どういう、意味で?
という混乱状態の私はいつの間にか福山のブレザーを脱がされていて、代わりに横澤のブレザーを羽織らされていて。
「俺さ、」
「は、はい」
「……これが嫌だったから、おまえとずっと“友達”だったんだよ」
「これ、って、」
「おまえが混乱して他人行儀になるの」
っ、
そんなつもりは一切、なかった。
「あのときも、短期間そうだったろ」
あのとき。記憶を振り返る。
中学2年。
横澤に告白されたとき。
私がそれを断ったあと。
多少の気まずさが、私と彼の間にはあった。
そうだ、あったのだ。
でも、――――その気まずさっていつからなくなっていたんだっけ?