「……本当に来るとは。おまえの担当は俺じゃないだろうが」
「連絡したでしょ!今日はあんたが私の担当だ!!!」
心配する部活の後輩へ無理やり笑って別れ、慣れない道をたどってたどり着いた校門前。そこで運よくこの男と遭遇できたのだ。
「つーかなんで都合よく遭遇できるんだよ、おまえ俺のストーカー?」
「今日捕まらなかったらそうなっていたかもしれない」
「おい、怖いこと言うなよ」
ご紹介しよう。本日の夕食のお相手は“彼の素晴らしき親友”だ。
彼の反応は訝しげだが。
「横澤、まだグラウンドいると思うぞ」
私の担当だという横澤の居場所を、彼はご丁寧に教えてくれる。そんなに私の相手をするのが嫌なのか、こいつ。
「いや、だから今日の私の担当はあんたなんだって。福山翔をご指名で来たんだって」