丁寧に回答をくれた後輩からバッと視線を壁時計に向かわせ時刻を確認するも、後輩の言った通り。


大好きな部活の時間なのに。なんて無駄な時間を過ごしてしまったんだ……



それもこれも昼休みの美和の言葉のせいだ。



“もし横澤が、まだ蘭のこと好きだったらどうするの?”

“ごめん、いじわるな言い方になっちゃったね”

“でも、友情でも恋情でも、好意を持ってなかったら週3回も会ってくれないでしょ?”




……私と横澤は“トモダチ”だ。

もう恋愛対象にはならない。もうその話は中学2年で終わっている。


だから、私は彼を誘うし、彼も誘いに乗る。その逆も然りだ。


そうだ。絶対そうだ。



「ランラン先輩?」