「あー……中学いきたーい」
「突然どうしたんだよ」
「んーん。懐かしくなっただけ」
高校2年。
あのときと同じ2年生。
「今度お互い部活ないときに中学行こうよ」
「いつになるやらな。俺、野球部。おまえ、吹奏楽部。この時点で、希望はないと思え」
「くっ…… お互い練習量の多い部活……否定できないのがツライ」
“ごめんね”
濃紺のセーラー服を着た私。
“これからも友達として仲良くしてやってよ”
漆黒の学ランを着た彼。
分岐点にいる、中学生の2人。
“今晩ごはん食べよ”
漆黒のセーラー服を着た私。
“いーよ”
深いグレーのブレザーを着た彼。
トモダチにたどり着いた、高校生の2人。