そこで、いつも和食ばかりで文句を言っているマユのことを思い出した。振り返れば、今も一生懸命、手首をパタパタさせている。

 挽き肉でも買って来て、たまにはハンバーグでも作ってやろうか。

 これはリベンジだ。以前ハンバーグを出したことがあったが、ブシの食いつきはあまり良くなかった。全く食べなかったわけではないが、小さい子供は無条件にハンバーグを好むと思っていただけに少し残念だった。もっとも肉が嫌いなわけではいないようだ。実際、すき焼きは案外食べてくれた。

 と言うことは――醤油とみりんとお酒の組み合わせが吉なのか。