そしてマユがブシの寝間着として買ってきたものが――緑色をした怪獣のパジャマだったのだ。
 
 どういうセンスなのだ。目の前が暗くなった。しかしマユ自身は上機嫌だ。キャア、可愛い。ただの自己満。

 もちろんブシは必死の抵抗を試みた。しかし、まるでライオンが獲物を狙うかのこどく獰猛な眼差しをしている時のマユは無敵だ。
 お構いなしに可愛い怪獣を一匹作り上げてしまった。

 一度着させられたら吹っ切れたのか、ブシはお風呂に入った後、素直に怪獣に変身するようになった。