「会わせて欲しいんだ」
「誰に?」
「ボクとマユが預ってる女の子に」
「女の子いなくなったの?」
「それはノリコさんが一番よく知ってるはず」

 ノリコさんはボクなんかよりずっと人生経験を積んでいる。こんな揺さぶりでは表情一つ変えることはない。

「とにかくリビングに入って。お茶しながら話聞くから」

 ノリコさんに言われるがまま、ボクは和室を出て、リビングに入った。