このまま二階を探索しようか。そう思い、振り返った時、ボクの視線の先にはノリコさんがいた。部屋と廊下との境目で、困り顔で腕を組んでいる。

「ユイちゃん。もうボケちゃった? この部屋はトイレじゃないよ」

 もちろん本気でそんなこと言ってるわけじゃない。ノリコさんはボクの真意に気づいている。

 この状態で見つかったとあれば言い訳はできない。ボクは開き直ることにした。